日々雑感 2020年4月29日 コロナチャンス政策 「毎日がコロナ情報」に浸る日本である。緊急事態宣言延長論が早くも出始め、欧米やアジアの国々に後れを取った感が無きにしも非ずという中で、コロナ状況をきっかけに、学制を9月入学に変える政策が浮上した。 9月入学は、浜田純一 .....続きを読む→ 2020年4月9日 疫病対資本主義 非常事態宣言が発され、日本社会も疫病との戦いが始まった。筆者はインド滞在時代に夜間外出禁止令を経験し、shooting at sight(外出者を見たら発砲する)という強制力の強さに驚いたことがある。戦後の日本にはその .....続きを読む→ 2020年3月18日 人智の限界 新型コロナウィルスの蔓延予防のため、国境が実質的に閉ざされ、国内の活動が抑制されている。いくつかの経験値や統計上の事実は分ってきても、いかんせんワクチンと特効薬が確立していない。しかし、他方で、重症化は少なく、死亡の多 .....続きを読む→ 2020年2月1日 安倍首相はパペット? 2020年が明け、東京オリンピックが眼前に迫った。しかし、1964年の東京オリンピックの時とは様相が違う。当時は、高度経済成長の真只中、人口は増え、世界2位の経済大国に垂んとするとき、日本の戦後の復興ぶりを世界の人々に .....続きを読む→ 2020年1月22日 日本を救う科学技術政策 総理の施政方針演説が行われた。内容は、東京オリンピックをイントロに、全世代型社会保障と外交が中心である。野党は、総理の主張する「業績」やIR汚職、疑惑の「桜を見る会」などに批判を集中させるであろうが、しかし、もっと、基 .....続きを読む→ 2020年1月4日 謹賀新年 2020年、明けましておめでとうございます。本年も、当該欄において、少子化、医療、気候変動、政治の危機などをテーマに論陣を張ります。ご高覧頂ければ幸甚です。 連載「エージングパラドックス」では、老人改造を目したアンチ .....続きを読む→ 2019年12月18日 アタッチメント 最近、東大の遠藤利彦教授の話を聞く機会を得た。遠藤教授は、教育学、発達心理学が専門である。筆者は、ここ数年、児童関係の会議で、発達心理学の専門家の話を聞くことが多くなった。もとより、児童福祉行政に携わっていたものの、子 .....続きを読む→ 2019年12月11日 日韓共通の課題ー少子化 現在、日韓関係が最悪であることは、両国ともに認識している。一方が他方を訪れるときに、「日本に行って大丈夫か」「韓国に行かない方がいいのではないか」と近しい人に心配されるのが、両国の誰もが使うジョークになっている。 多く .....続きを読む→ 2019年11月20日 制度が変われば社会が変わるー世界こどもの日に寄せて 11月20日は、国連が定めた「世界こどもの日」。1959年の児童権利宣言、1989年の児童権利条約の国連における採択も11月20日に行われた。日本も、児童権利条約の発効は1994年11月20日である。しかるに、1954 .....続きを読む→ 2019年10月16日 韓国の先にある中国 韓国の曹国法相が辞任して、いよいよ文在寅政権は危機状態に陥ろうとしている。この状況は、筆者が民主党政権に与していた時代に酷似している。民主党(当時)は、政権交代を頂点に党勢が日々下り坂になり、辺野古基地移転問題、尖閣諸 .....続きを読む→ 2019年10月9日 気候工学の可能性 昨日、機会を得て、ハーバード大のデイビット・キース教授の講演を拝聴した。教授は、地球温暖化防止の大規模技術である気候工学(ジオエンジニアリング)の専門家で、ハーバードではケネディスクール(行政大学院)でも教鞭をとり、政 .....続きを読む→ 2019年9月27日 持続可能な開発目標とは? 平成30年版科学技術白書を開くと、SDG、ソサイエティ5.0という言葉が先ず目に入って来る。日本の科学技術の方針にあたるものだからだ。 SDGは持続する開発目標の略であり、2001年、国連が開発途上国向けの2015年まで .....続きを読む→ 2019年9月23日 科学者の心 筆者は連続して気候変動の勉強をしているが、今回は、羽角博康東大大気海洋研究所教授のお話を聴く機会を得た。先生は海洋物理学と気候力学が専門で、海洋大循環のモデリングや気候変動の物理を数学を使って解明している。 今回は、自 .....続きを読む→ 2019年9月11日 議員定数・官僚定数の削減 行政改革を看板にしていたみんなの党が解散してから、議員定数を標榜する政策は聞かなくなった。しかし、小選挙区が定着し、官邸中心政治が当たり前になった現在、与党の麓に存する議員や、一向に優れた対立軸を作れない野党議員の多す .....続きを読む→ 2019年8月23日 少子化の家族的要因 筆者は、90年代における厚生省児童家庭局の課長時代の経験をもとに、少子化政策の講演講師に呼ばれる機会が多い。少子化は、経済的要因(非正規雇用が多くて、若者が結婚できない)、社会的要因(結婚の意味が薄れた)によるマクロ的 .....続きを読む→ 2019年7月26日 結論より論理を この1年、気候変動をテーマにした会議に出席する多くの機会に恵まれた。二酸化炭素による地球温暖化は、ある国際会議では世界の97%の科学者が正しいと信じているとの報告も聞いた。しかるに、トランプ大統領は「その説は信じない」 .....続きを読む→ 2019年7月10日 トマトのGABA 過日、江面浩筑波大教授、つくば機能植物イノベーション研究センター長のお話を聴く機会を得た。先生は主にトマトを対象に次世代遺伝資源の開発、その分子機構解明を通して人類の食料の質的量的拡大を追求する。また、先生は全国のみな .....続きを読む→ 2019年7月6日 児童虐待に有効な政策とは 最近再び、児童が親の虐待によって死亡する事件が相次いでいる。児童相談所が虐待の存在を把握していながら、児童を死に追いやったケースは憤懣やるかたない思いである。 児童虐待や少年犯罪は社会を騒がせ、制度改正がそのたびに .....続きを読む→ 2019年6月20日 宇宙に夢を託せるか 世俗を騒がせているのは、金融庁の報告書「老後には、年金以外に2千万円の蓄えが必要」である。多くの年金生活者は、年金だけで食べていくのは難しいことを知っている。さりとて、少子化で若い人に負担を強いるのも心苦しい。こんな時 .....続きを読む→ 2019年6月8日 多自然主義 多自然主義の自然保護学者である岸由ニ慶大名誉教授の話を聴く機会を得た。先生は、手つかずの自然を理想とする「近自然主義」に対し、人間の活動とともに変化する生態系の現実に沿って進める「多自然主義」を唱える。 岸先生は世界 .....続きを読む→ « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 … 16 »