日々雑感

本当にそれでよいのか

 高市総理の台湾有事発言から、中国が反発し、再びの日中氷河期が訪れようとしている。民主党政権が引き起こした尖閣列島事件以来である。世界を視野に入れれば、カナダもオーストラリアも21世紀、冷え込んだ時期を経験している。いずれの場合でも、相互交流、貿易に障害をもたらし、数年かかって雪解けを始める。その損失は大きい。

 日本の大方の論調は、政府を含め、総理は仮定の話をしただけで、従来の考え方を変えたわけではない、半導体を始め技術的に日本を必要としている中国の方が困るはずだ、中国の不動産不況や若者の失業率など経済の失敗を隠すために日本を敵にしている、日本は筋を通し、発言撤回すべきではない・・・が中心だ。マスコミは,この論調に合ったコメンテーターばかりを前面に出す。

 しかし、本当にそれでよいのか。弱腰外交を見せるなという論調が正しいのならば、トランプ大統領や米軍の日本基地で示した総理の言動は腰砕け外交ではないのか。言うべきことを言う外交が正しいと言うなら、アメリカに「本当に日本を守ってください」と言えなければならないし、中国の尖閣・南沙諸島での侵犯行為だけを言及するのでは、一貫していないのではないか。

 日本は政府とマスコミが一体になった一枚岩の論調でやっていくのだろう。外交のみならず、補正予算に示された経済政策も、相変わらず巨大な国債発行で賄い、項目だけは総なめの重点投資分野を決めたものの、メリハリのない従来型の「責任なき積極投資財政」の呈を免れない。高い支持率で始まり、国民の期待を一応は集めた新内閣だが、中心にいる二人の女性閣僚、即ち、天真爛漫な総理巫女とドスのきいた声の財政巫女が日の本に向って祈るシャーマニズム政治が始まったようにしか見えない。地に足を付けた政治はいつ実現するのか。

 

 

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