日々雑感
代表を選ぶ
統一地方選を来年に控えて、地方議員の椿事が繰り返し報道されている。都議会セクハラヤジに始まり、兵庫県議の政務調査費詐取、青森県平川町議の公職選挙法違反、神奈川県議の脱法ハーブ使用、岐阜県美濃加茂の29歳市長収賄・・・その内容は、悪質というよりは稚拙極まりない犯罪であり、まさに統一地方選に備えて、誰を代表に選ぶかの基準を改めねばならないことを伝えている。
地方議員の当選率は、中選挙区であるため、80%台の後半である。投票理由は、血縁だから、同じ地域の人だからという身近さで選ぶ。自分たちの代表は、自分たちと肩を並べ、目線が同じでなくてはならない、間違ってもエリートであってはならないと思う人が多かろう。
ならば、議員を職業にしてはならない。別に職業を持ち、夜に議会を開き、無給で奉仕すべきである。国会議員も都道府県議員も高水準の報酬を得ているが、まちづくりにも、制度づくりにも、公共経営にも高い見識を必要とせず、大衆の代表として過半数を決定するための議員ならば、「職業化」すべきではない。
誇れるものを持たぬ議員の恥ずべきは、官庁とつなぐ斡旋を仕事とし、下手すれば袖の下を辞さないことだ。また、職業的知見がないために、今更政務調査費で「見学」して、コピペを自分の意見に置き換えるやり方だ。
もし議員報酬を無給にするなら、今のままの烏合の衆議会でかまわない。報酬を払い、知見を活かしてもらう代表を選ぶのであれば、立候補者の職歴と掲げる政策の有意を問い、二度と議員不祥事を起こさぬよう、有権者が「選良の」議員を選ぶことだ。議会に就職する議員という今日の構造は、有権者が変えるしかない。
来年の統一地方選は日本人の資質が大いに問われよう。