日々雑感

観客席

 東京築地市場を巡って、ついに石原元都知事を被告に「失政裁判」が始まろうとしている。市民代表が原告になるにせよ、引き金を引いたのは小池都知事である。小池劇場は、今のところ十分に「観客席」を楽しましているが、さて、小池さんは一連の都政改革の決着をどう図るのだろう。ハラハラドキドキ、他人事とは思えない。
 アメリカでは、「毎日がトランプ」だ。トランプは英語で切り札の意味。オバマの決定を全てひっくり返すことから差別主義の疑いすら持つ。「黒人政治」の否定をしているかのようだ。そう切り札ばかり出しては、今後のゲームはどうなる?観客席はハラハラだ。
 しかし、トランプがレーガン政治の再来ならば、最後は「いい大統領だった」になるかもしれない。マスコミは尻馬に乗る人ばかりで、観客席から「大根役者トランプ」を批判することにより自分の優位を見せつける。レーガンも、日本では小渕敬三も、出てきたときは非知性の政治家として不人気だったが、最後は「結構いい役者だった」と評価されている。むしろ「本格」と期待された橋本龍太郎などの方が消費税引き上げで簡単に失脚したことを思い起こす。
 観客席は楽しいね。責任がないから。しかし、後ろの方で泣いているヒラリー・クリントンの声や舛添要一氏の呻きが聞こえる。

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