日々雑感
女性のロールモデル
きら星がひとつ消えた。浅田真央の引退である。あどけない顔の天才少女から、不撓不屈の精神で戦い抜く姿まで、10年以上にわたって、日本だけでなく世界のフィギュアスケート界を牽引してきた。
私ごとを言えば、この間がまるごと、選挙を戦い、殆どが負け選挙を強いられた私の臥薪嘗胆の時期にあたる。真央の姿に人知れず微笑み、活力を得てきた。その時代の私の恩人と言ってもよい。オリンピックで金を取ることが夢で、運悪く2度のオリンピックで金は授からなかった真央ちゃん。私自身も、政治に進出しようにも壁が阻み、自分のことも投影して考えると、真央ちゃんに金を持たせたかった。でも、あなたは、誰も追随のできない氷の上の華だ。
今、女性の星と言えば小池百合子都知事。田中真紀子、野田聖子・・・かつての勢いを失った。現在では、政界、財界、学問、芸術、スポーツ・・・どの分野にも、圧倒的な女性ロールモデルを欠く。「~の地位についた」「女性初めての~」は結構だが、「何がやれるか」「どれだけ長く保てるか」「女性全体のロールモデルとして女性の地位に貢献できるか」が重要だ。
今唯一と言ってよい小池百合子に期待したいが、日本にもっと多くの女性ロールモデルが必要だ。アメリカでは、ヒラリー・クリントンは消えたものの、イエレンFRB議長、シェリル・サンドバーグ・フェイスブック最高執行責任者など活躍する人は沢山いる。
若い人の間で、集団をまとめたり、海外志向があるのは女性が多いと言う。大学でよく勉強するのも女性だ。しかし、日本は、ガラスの天井が早く現れる。ガラスの天井を打ち破る勇気を与えられるのは、女性のロールモデルだから、何としても、その出現を望む。日本の救世主たれ。