日々雑感
おっと、危ない、安倍さん
今の世の中、劇場だらけだ。小池劇場、加計・森友劇場、トランプ劇場、そして時々北朝鮮劇場だ。微笑めるのは藤井四段の活躍くらいで、日本は行き先に暗雲が立ち込めている。政権奪還から4年半、安保法制や共謀罪までもやり遂げた安倍首相の「見事な」統治が揺らいでいる。
8月上旬の人事で、菅官房長官と麻生副総理が留任との情報がすでに出ている。しかし、安倍さん、これはいけない。人事刷新して、支持率の回復を図るのが狙いなら、この二人を外すことが肝要だ。忖度問題も、稲田防衛大臣を始めとする自民党議員の不祥事も、みなこの二人に責任転嫁して終わらすのが、安倍さんの生き残りに必須の手段だ。それをしなければ、民進党と同じだ。都議会過半数を占めていたこともある民進党が、公明・共産よりもはるかに下の5議席政党になったにもかかわらず、政党として責任をとらない。2012年の国政惨敗から政党の立て直しをまともにやっていないのが習い性となっている。
もっとも、安倍首相がやりたいようにやって、日本が新たな局面を迎えるのを望んでいる人も多い。自民党の自浄作用よりも、今は到底当てにならない小池新党に期待せざるを得なくなるだろう。かつての日本新党、民主党の失敗に学び、最近では、元党首の抜けた維新党の低迷にも学び、保守から出た小池新党が2大政党を背負うようになるのは悪くはあるまい。
かくのごとく、観客席は今の劇とキャストに飽き始めている。安倍首相は、小泉進次郎や橋下徹をサプライズ人事に使うよりも、側近を切ることの方が重要だと理解しているのだろうか。観客席の人間がこんなこと言っても始まらないか。ごめんなさい。