日々雑感

安らぐ春の日

 昨日は、東京外大名誉教授で国際ベンガル学会会長奈良毅先生のお別れ会に出席。インドの中でも、コルコタのあるベンガル地方は、特に日本に縁が深い。ノーベル賞作家タゴールは岡倉天心と親交があり、国際法学者パールは極東裁判で、戦勝国が敗戦国を裁くことはできないとの法理論を主張した。ベンガル人は、ほかにも、ノーベル経済学賞受賞者アマルティア・センに代表されるように、アカデミズムのレベルが非常に高い。奈良先生はそのベンガル学会を率いてきた人である。日印の友好関係に尽力し、地に足の着いた活動が外交に厚みをもたらしたと信じてやまない。
 本日は、恒例のお大師参り初日。雨と風に見舞われたが、一日徒歩でお参り行脚をし、般若心経を唱えて地域の温かいご接待をいただくのは、至上の喜びである。私は、特定の宗教を持たないが、180年続くこの行事の深さ、文化の質に感動してやまない。今年も4月8日の結願まで、予定のない日は行脚に参加したい。

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