日々雑感

揶揄される日本

 今年に入って奇妙奇天烈な事件が世界で起きている。消えたマレーシア航空機、過積載の韓国船沈没の事件は、世界のマスコミがマレーシア政府や韓国政府の対応をしこたま叩いた。
 日本では、人命に関わる事件ではないが、STAP細胞研究不正、都議会セクハラ野次、兵庫県県会議員号泣の事件が、海外のマスコミから相当に叩かれている。海外のマスコミがこんなに注目しなかったら、もしかするともっと小さく扱われたかもしれない内容なのだ。
 研究不正は、科学の水準を高く評価されてきた日本が地に落ちたと書かれ、セクハラ野次は「やはり日本は女性蔑視の国」と断罪され、号泣県議は日本の議員のレベルはこの程度と示唆された。海外メディアは容赦ない。それどころか、この機会に日本を揶揄し、日本の真価に疑問を投げかけているように思われる。
 アベノミクス、世界へ原発売り歩き、アジアに強面の安全保障体制づくりと久しぶりにメリハリある保守政治を胸張って示す日本に、海外マスコミからのお返しは、政治に直言するよりも、社会事象をとらえ、なぜか「揶揄(からかい)」である。そんなにはしゃいで大丈夫かとでも言っているようだ。
 外辺からの揺さぶりは甘く見るべきではない。揺さぶりをかけているものが存在するからだ。中国かもしれないし、アメリカかもしれない。海外のメディアが待つ次の機会は、拉致問題である。日本政府は北朝鮮との裏取引を否定しているが、もし、何も水面下の取引なくして始めたとしたならば、鳩山元首相の普天間移設と同じ結果になる。
 日本の真価が問われる時が来た。

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