日々雑感
雇用から始まる
「衣食足りて礼節を知る」の現代版は、「雇用あって生活が始まる」である。働いて所得を得、満足な食生活と文化的体験をし、さらには、社会の富の蓄積によって社会サービス(医療、福祉、教育)が整う。
TX沿線開発は、当初、東京の新たなベッドタウンを作ることが想定されたが、ベッドタウンは、守谷、みらい平までで、より遠く地価の高いつくばは、むしろ昼間人口を増やさねばならない。
つくばの使命はベッドタウンとなることではない。研究学園都市を科学産業都市に変え、東京より労働単価の高い先進産業を次々と立ち上げることが期待されている。そのことが雇用を生み、市を豊かにする。
今、国には、金がない。地方にはさらにないかも知れないが、自治体によっては、恵まれた資源を活用して、突出することができる。恐竜化石の多い福井県が恐竜をテーマにして、行政リードの観光産業を発達させているのはいい例である。
つくばは、新たな研究成果を企業化し、工場を作り、つくば市民の雇用を圧倒的に増やす。農業も科学を応用し、特産物産業を発達させる。結果は、豊かさと福祉の街をつくりあげる。
今、つくばでやるべきこと、それは、雇用の拡大である。それができるのは、つくばだからこそだ。若者だけではない。かつて企業戦士として働き、技術と組織マネジメントを身に着けたシルバー世代の雇用も模範的に実現できる。
「雇用あって生活が始まる」ことを他の市町村に先駆けてつくばに実現させたい。