日々雑感
「昔ながらの」が流行
卓球の福原愛と江宏傑の結婚は実にほほえましい。格好の良い男と可愛らしい女。しかも、愛さんの中国語の流暢なこと。テレビの中国語講座にも登場していた愛さんだが、一芸を極める人らしく、語学も極める才能の持ち主だ。
愛さんの卓球人生は少し雲がかかってきたが、この結婚は現在では珍しい「昔ながらの」幸せな結婚だ。筆者の知るところによれば台湾の男性は優しい。愛さんは「彼のいるところが私のいるところ」と最上のおのろけを語っている。女性が必ずしも自分の職業人生を優先しないのも今では珍しい。
昔ながらの安定感は、グローバリゼーションで多様な価値観を認めてきた現代社会に一矢を報いる価値ではないか。生き方も社会保障も「おひとり様」単位が進む中で、政府でも国でも社会でもない、家族への憧れが芽生えていると感ずる。いいか悪いかではない。時代の流れはダッチロールする。LGBT(レズ、ゲイ、バイ、トランス)が認められていく流れの中で、キリスト教原理主義ならずとも、普通の感覚の中に「昔ながらの」回帰が存在していると思う。
大局から見れば、「昔ながらの」は次第に勢力を回復していく。トランプは昔ながらの人そのものだ。国民国家に戻れ、アメリカの労働者はアメリカのために働け、女はモデルのような美人になれ、子供を4人くらい生め(自分のように)。
「昔ながらの」が今後流行る。筆者は予言する。