日々雑感
あわれ、政治難民
前原民進党代表が苦肉の策を講じると報じられている。民進党の候補者は希望の党へ行って公認をもらえ、ただ民進党に籍は残せ。それが安倍政権を終わらす方法だ、と。つまり、希望の党の名を借りて、自民党を潰せ、そして、いつか民進党に戻って来い、ということだな。
そうでなくても、既に民進党の公認が確実の連中は民進党難民キャンプに集まり、既に希望の党の戸を叩いている。前原氏がいかに政権交代のためだと言い張っても、一人一人は「選挙に受かりたいから」だけの理由で、希望の党の切符を手にしたい。
確かに、これまで、都議選現象は次の国政選挙の前哨戦となってきた。今回も、希望の党に入りさえすれば受かるに違いないと浮き足立ち、連中は、政策も政治モラルも考えない。安倍政権と希望の党の政策の違いは究極「脱原発」だけだ。これまで、連合の反対もあって「脱原発」を掲げられなかった連中が、連合の応援を簡単に拒絶することができるのか。
選挙が決まる前に離党した人々は潔しと認めよう。しかし、いま、民進党難民キャンプにいる人々はあわれである。国民は、自民党の大義なき解散に呆れているが、民進党の自分の命だけが大切な「祖国を捨てた」難民にも怒りを感じるだろう。まして、小池都知事が衆議院選挙に出れば、自民の失策をも上回る失策になる可能性もある。
政治は何でもありの世界だと言えばそうかもしれない。しかし、自力で解党すればいいだけの話ではないか。それができないからと、他人の褌で解党まがいをやろうとするのは、国民をだます方法以外の何ものでもあるまい。